これは、東京大学理学部物理学科 (以下、物理学科) に所属する執筆者による、東京大学理学系研究科物理学専攻 (以下、物理学専攻) の令和 7 年度入試の体験記です。来年以降、物理学専攻を受験する方の参考になればと思います。
3 月下旬に物理学専攻の院試説明会が行われました。この時点で既に興味のある分野はある程度定まっており、A3 サブコース (物性理論) を第 1 志望に、A4 サブコース (物性実験) を第 2 志望にすることは決めていましたが、まだ研究室見学には行っていませんでした。前期の理論演習では、最も興味のあった研究室に配属されました。
5 月下旬に物理学教室の研究紹介と物理学専攻の院試ガイダンスが行われました。これらに加えて、各部局 (研究所) でもガイダンスや相談会が行われ、私は物性研究所のガイダンスに参加しました。また、A3 の研究室を 2 つ、A4 の研究室を 1 つ見学しました。最終的には、理論演習の配属先とこれらの 3 研究室に、興味分野が合致していそうだが見学の間に合わなかった 2 研究室を加えた、計 6 研究室を志望研究室として提出しました。もう少し早めに見学の計画を立て、出願期間までに志望する研究室はすべて見学しておくべきでしたが、後の祭りです。
志望理由書には、前期の理論演習の内容や、B2 の頃に参加した前期教養生向けの研究プログラム「UROP」での研究内容を書きました。A3 は 1000 文字程度、A4 は 600 文字程度で提出しました。重要なのは内容であって文字数ではないでしょうが、参考までに。
物理学専攻では、外国語試験として、事前に TOEFL iBT または TOEFL iBT Home Edition (以下、2つまとめて TOEFL) または TOEIC L&R (以下、TOEIC) を受験し、そのスコアを提出することが課されます。いずれも英語技能試験ですが、TOEFL は 4 技能試験で学術的な英文が中心、TOEICは 2 技能試験でビジネスや日常生活に関する英文が中心という違いがあります。私は、2 技能のみで比較的対策のしやすそうな TOEIC を選択し、4 月実施の回を受験しました。学科同期の中には、 TOEIC を複数回受検して高得点を狙う人もいれば、別の選考に出願するために TOEFL と TOEIC を両方とも受験する人もいました。
試験対策は試験の2週間ほど前から行い、スマートフォン向けアプリケーション「mikan」で TOEIC に出題される単語を回しながら、公式問題集で実戦練習を行いました。Listening がかなり苦手で出来が良くなかったため、上記に加えて mikan に若干額課金して、Listening の模擬問題を回しました。
英語勉強アプリmikan-TOEIC/英検®/英会話/英単語
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【特集】公式TOEIC Listening & Reading 問題集 10|公式教材・問題集|【公式】TOEIC Program|IIBC
スコアは Listening 410, Reading 430 の合計 840 でした。同期のスコアを聞く限り、高くはないスコアなのかなと思います。
2 月頃から物理学科開講の講義「物理学演習」の「その場問題」の解きなおしを始めるも、そのとき参加していた自主ゼミや Physics. Lab. の準備に時間をとられ、結局頓挫しました。
五月祭が終わって Physics. Lab. が一段落した段階で、年度の新しいものから過去問を解き始めました。この頃は 1 年 / 1 週間のペースで進めていましたが、学期末に向けて試験やレポートが忙しくなってきたので、7 月上旬に一旦中断しました。試験・レポート期間を終えた 8 月上旬から対策を再開し、 1 年 / 1 日のペースで進めました。
基本的には、